不妊女の毒吐きブログ

不妊により心が腐りました。

悲しみを癒やす「祈り、行動、思いやり」

あけましておめでとうございます。


早速ですが、今日は妊婦検診でした。産婦人科は苦手。不妊治療中、妊婦さんや小さな子どもを見るのが辛くて、妊娠したからと言って、気持ちが簡単に切り替わる訳でも無く、何となく憂鬱な気持ちになります。

それでも、結局は行くのですが、内診が終わり、採血待ちをしていたところ、後ろの方から、女性の泣き声が聞こえてきました。いつもはちょっと怖い先生が、辛いよね、辛いよね、と慰めている声が聞こえて、察しました。辛い告知をされたのだと。


数年前、私も同じ経験をしました。妊婦マークをつけた人、赤ちゃんの泣き声が聞こえる待合室。そこに戻るのが嫌だった。お腹の子に会えない悲しみ。思い描いていた未来が無くなった喪失感。私だけどうしてと問いかけても、答えは返ってこない。

時間が経っても、苦しみと悲しみに終わりは見えず辛かった。だから、産婦人科という場所に行くと、昔を思い出し、居たたまれない気持ちになる。


女性の泣き声は収まらず、待合室には悲しい空気が漂い、チラっと見えた彼女は私よりもだいぶ若く見え、無邪気に妊娠を喜んでいただろう彼女のことを思うと、息が苦しくなり、涙を堪らえようと踏ん張ったけれど、看護師さんに心配される程、動揺してしまいました。少し安静にと別室に通されたところ、泣いている彼女とカーテンを挟み、同室になりました。


何か声を掛けようか、すごく悩んで、でも、声を掛けたことで必ずしも助けになるとは限らず、悲しみが癒えるように、赤ちゃんが成仏出来るように、再び幸せがやってきますようにと、カーテンの中から祈りました。


新年早々の能登半島の地震、飛行機事故、そして、今日泣いていた彼女。本当に辛い。


大切な人を失う悲しみ、なかなか癒えない心の痛み、こんなに苦しいのに、周りは平穏無事に見えて、時には心無い言葉に苦しむこともある。

これまで色々と経験し、私なりにですが、人が感じる心の痛みや苦しみを知りました。


そうした渦中にいる人達に対して何が出来るのか。


元自衛隊員で芸人のやす子さんが、災害時に私達が出来ることとして、「日常を送れる方はいつも通り日常を楽しむこと。今皆がいる場所で精一杯日常を生きるのが大切」と答えていました。その通りだと思う。


再び訪れた妊娠、芽生えてくれた命を大切にし、今を楽しもう。

亡くなった父は、経済苦や母の不貞があっても、母や私と一緒にいると楽しそうで、母とは最後まで添い遂げ、私の幸せを願ってくれていました。父はきっと、母と私には仲良くいて欲しいと願っているはずです。亡くなってしまい、ここにいることが出来ない人達の思いを汲み取り、実現していこう。こう決意した新年の始まり。


辛くとも、強く生きていくしか無い。そして、かつて私が悲しい思いをした時、祈ってくれていた人がいたかもしれないと思いました。1人では無い。あなたを思いやる人は必ずいるから大丈夫だよ。

皆さんにとって、良い1年になることを願っています。